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『AI Ready』とは?4つのテーマと成果につなげる3つの準備

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AI Readyとは?

こんにちは、ワークスアイディの奥西です。

総務省のレポートや各種調査を見ると、日本企業のAI活用はまだまだ発展途上という結果が出ています。欧米諸国と比較すると、数字上の利用率はまだ高いとは言えません。

一方で、私の現場感としては、企業でのAI活用は年々着実に増えていると感じています。

現在、私が携わっているAI基盤構築プロジェクトのミーティングで、あるキーワードが議題に上がりました。
それが、『AI Ready(AIレディ)』です。

最近では業界を問わず、多くの企業がAI投資に力を入れています。
しかし、先行している企業ほど、単なるAI導入ではなく、この『AI Ready』という状態を重視されています。

そこで本日は、「AI Readyとは何か?」について一緒に考えていきましょう!

『AI Ready』とは?

『AI Ready』とは、企業や組織がAIを効果的に活用し、成果を出すための準備が整った状態を指します。
具体的には、データの整備状況、組織の体制、社員のリテラシーといった「AIを使いこなすための素地」を意味します。

AI Readyの重要性

AIは今や、単なる“便利な技術”から“企業の競争力の源泉”へと位置づけが変化しました。
しかし、いかに高性能なAIを導入しても、土台となる組織やデータが整っていなければ、その真価は発揮されません。

この「活用の素地」を整える重要性は、経済産業省などが参画する政府のAI戦略や、経団連が策定した指針においても、DX成功の鍵として『AI Ready』が提唱されています。
AIを一時的な流行で終わらせず、持続的な利益へと変えるために、まずは自社の『AI Ready』を見極めることが不可欠です。

参考:AI活用戦略(経団連)

AI Ready 4つのテーマ

AI活用の準備として、一般的には大きく4つのテーマが挙げられます。

    1. データ基盤
    2. AI活用人材
    3. 倫理・ガバナンス
    4. 組織風土

これらはAI導入の前提条件であり、企業には変革が求められています。

かつては「どのツールを入れるか」「どのベンダーを選ぶか」といった“導入”が議論の中心になりがちでした。
しかし準備が不十分なまま導入すると、次のような課題に直面します。

  • データがバラバラで使えない…
  • PoC(実証実験)もして導入もしたが現場は変わらない
  • 結局、Excelと人の勘に戻る
  • AIを理解できる人材がいない…

これを受け、技術を導入する前の“組織としての準備状態”を評価する指標として『AI Ready』が使われるようになりました。
要約すると『AI Ready』は、AIを成果に変えられる組織の準備状態を指します。

重要なのは、『AI Ready』は“システムの状態”ではなく、“組織能力の状態”を指すという点です。

では、具体的に現場レベルではどのような状態を目指せばよいのでしょうか?
一般的な定義と異なる部分もあるかもしれませんが、私の経験から、AI活用の成否を分ける“良い状態”を3つに整理していきますね。

準備(1)データが“使える状態”になっているか

1つ目は、データの準備状態です。
多くの企業でよくあるのが、「データはある」けれど使えない状態です。

  • データはあるが、所在が不明確
  • 部門ごとにファイル形式がバラバラ
  • 更新頻度や言葉の定義が統一されていない

特に最近主流となっているRAG(検索拡張生成)では、検索対象となるデータの品質がAIの回答精度を大きく左右します。
良質なデータなしに安定した成果は期待できません。

AI Readyな組織では次の状態が整っています。

📌AI Readyな組織のデータ状態

  • 主要データの所在が明確である
  • マスタや指標の定義が統一されている
  • 定期的に更新・品質チェックが行われている

重要なのは「データを持っているか」ではなく、「データを業務で使える形にしているか」です。

準備(2)AIを“使いこなせる人材”がいるか

2つ目は、人材の準備状態です。
ここで言う人材とは、必ずしも高度なプログラミングができるAIエンジニアだけを指すわけではありません。

むしろ重要なのは、次の能力を兼ね備えた人材です。

  • 自社の業務を深く理解している
  • データを見て仮説を立てられる
  • AIの出力を鵜呑みにせず、良し悪しを判断できる

現場でよく聞く「AIの結果が正しいのか分からない」「業務を言語化できない」という悩みは、この[業務×データ×AI]をつなぐ視点の欠如から生まれます。

AI Readyな組織では次の状態が整っています。

📌AI Readyな組織の人材

  • 現場にデータリテラシーが浸透している
  • AIの限界や前提条件を正しく理解している
  • AIを「使いながら育てていく」文化がある

AIは人の代替ではなく“人の意思決定を強化する道具”です。
それを扱える人材がいるかが、大きな分かれ道になります。

準備(3)AIを受け入れる“組織の意思”と“仕組み”があるか

3つ目は、組織としての準備状態です。
実はここが最も重要で、かつ最も見落とされがちなポイントです。

いくらデータが整い、優秀な人材がいても、

  • AIの結果を現場が信じない
  • 上司の経験と勘が最優先
  • 失敗を許さない文化がある

こうした組織では、AIは定着も浸透もしません。

AI Readyな組織には、次の特徴があります。

📌AI Readyな組織の風土

  • 経営層がAI活用の意義を語れる
  • 小さく試し、学び、改善する文化がある
  • AI活用のルールや責任範囲が明確になっている

AIを“使う覚悟”が組織として共有されているか。
その本気度が問われています。

まとめ

本日は「AI Readyとは何か?」というテーマで考えてきました。
AI活用の本質は“技術”ではなく“組織の準備状態”にあります。

『AI Ready』とは、単にAIを導入している状態ではありません。

  1. データが「使える状態」にあり
  2. AIを「使いこなせる人材」がいて
  3. AIを受け入れる「組織の意思と仕組み」が整っている

少なくとも、この3つが揃った状態です。

ツール選定を目的にするのではなく、AIを活用するための“準備”こそが重要な視点ということですね。
ぜひ、皆さまの会社でも『AI活用の準備』について議論してみてください。

それでは、本日もGOOD JOB!!

 

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