こんにちは。ワークスアイディの奥西です。
さて、本日はデータプロジェクトでも上流の
【課題・目的・要求】部分の話をしていきます。
データ活用は、企業が競争力を向上させるための鍵となる要素の一つです。しかし、データ活用プロジェクトがうまく進行しない、
多くの場合はプロジェクトの初期段階に課題が存在しています。
私が実体験として、これまでデータ活用プロジェクトを通じて目の当たりにしてきた「しくじり」を共有していきます。
データ活用プロジェクトの上流が重要な理由
プロジェクト開始フェーズは、プロジェクトの全体的な方向性や
目的、要求を定める重要な役割があります。
ここでの方向性や要求が明確でないと、
後のフェーズでの具体的なデータの収集や分析が難しくなります。
大なり小なり何かしらの課題があり、それらを解決したい目的や要望がありますよね。
課題の設定や仮説を立案することが、プロジェクトにおいて最も重要なことは多くの方が理解してくれます。
が、しかし・・・。
いざプロジェクトが始まると、このステップが置き去りとなり、
「データ」の話題へとスッ飛んでしまいます・・。
▶「今あるデータを使って何か分析できないか」
▶「AIや機械学習を活用することが目的となり新しいことに取り組んでいる風に見せたい」
など
今あるデータで何かできないかという発想になりがちなんですよね。
その結果「データ分析で何ができるかを知るための、データ分析」になってしまい、
課題や目的、要求や仮説といったことが、スッ飛んでしまうケースがよくあるんです。
プロジェクト開始前にも繰り返し、打ち合わせをして理解していただけるのですが、
いざ始まるとこの落とし穴に落ちてしまうんですよね。
なぜプロジェクトの上流で落とし穴に落ちてしまうのか
これまで様々なプロジェクトを伴走する中で、
プロジェクトの上流で落とし穴に落ちてしまう、いくつか共通点を書き出してみますね。
・課題の解像度があま〜い
例えば、「売上を上げたい」という場合に、
ざっくりとしたテーマにならずに、売上を上げる為の要素を分解して考えるということで
課題の解像度を高めることがポイントです。
解像度が高まれば、ざっくり売上に関連するデータを使って分析するということではなく、
課題や仮説から得られるであろう解釈から逆算して設計することが大事なポイントですね。
・要求が増え定まらない問題
複数部門からプロジェクトに要求する内容が多様化してしまい、
バラバラの要求から優先順位を絞れずに、成果が曖昧な状態に陥ってしまう。
・コミュニケーションの不足
期待値や目的地が定まらず、プロジェクトだけが発足。
プロジェクトメンバーで話し合う機会もないまま、やることだけの目的が告げられる。
フォードバック文化もない場合は、PLANが疎かになり、DOだけが先行してします。
その場合に、うまくいかない理由を「データ」がないという理由にしてトーンダウン。
上記が原因となり、落とし穴に落ちながら進んでしまい、
成果に繋がらず迷走して、プロジェクトの再設計のご相談をいただくことがあります。
プロジェクトの上流で取り組むこと
▶ プロジェクトワークショップの開催
プロジェクトに関係するメンバーを集め、共通の理解を築くワークショップの開催。
課題、目的、要求を整理し、具体的な仮説やプロジェクトのイメージを明らかにする。
▶ 現状分析の実施
データの利用状況、技術的な制約、組織の状況など、現状の理解の実施。
課題や要求となる根本原因を理解し、目的を明確に設定するための情報収集を行う。
▶ フィードバックループの確立
課題、目的、要求が明確になった後も、進行中のプロジェクトで新たな認識や課題が浮上することがある。
定期的なフィードバックの機会を設け、プロジェクトの方向性を柔軟に調整する。
▶育成とトレーニング
データや分析技術に関する基本的な知識やトレンドを関係者と共有。
分析・解析手法に関する知識や事例などを理解することで発想を膨らませる。
上記は特に重要なポイントに絞って、取り上げてみました。
これらの取り組みを通じて、データ活用プロジェクトを軌道に乗せていきたいですね。
「とりあえず外部企業にデータを渡して、データ分析の実証実験をする。」
ということにならない様にしてほしいです。
これからはAI実装が、日々の仕事に組み込まれていきます。
データを活用するということが、非常に重要な機能となることは間違いないですよね。
AIをミカタにした、働き方にシフトしていく近未来に向けて、
データ活用プロジェクトで良いプロジェクト文化を作っていくことですね!!
是非、皆さまの会社でもデータ活用について議論してみてください。
プロジェクトの進行はお任せくださいね!!
本日も皆さまグッッジョブ!!