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AIの感情認識とAGIの進化:AIエージェントの次なるステージとは

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こんにちは。
ワークスアイディの奥西です。

「AGI(汎用人工知能)」という言葉をご存じでしょうか?
これは、人間と同等、あるいはそれ以上の知能を持ち、幅広い課題に柔軟に対応できるAIを指します。
近年のAI技術の急速な進化を受けて、「AGIの実現は遠い未来の話ではない」とする声が増えています。

OpenAIのサム・アルトマンCEOは、AGIの到達時期を2029年と予測しており、さらには2027〜2028年には到達する可能性があるとする専門家もいます。

こうした見方が現実味を帯びてきた背景には、AIが人間の感情を模倣するレベルにまで進化してきたという事実があります。
たとえば最近では、感情表現や共感のような「人間らしさ」を再現するAIエージェントも登場し始めています。

果たしてこうしたAIの進化は、「AGI」実現へのステップとなるのか?

私は研究者ではありませんが、AIの進化を追いかけるAIウォッチャーとして、皆さまとともにその可能性を考えていきたいと思います。

「AIエージェント」の登場と「AIアシスタント」の余地

近年、AI技術の進化において特に注目されているのが、AIエージェントの実用化です。

従来のAIアシスタントがユーザーの指示に一問一答で対応するのに対し、
AIエージェントは複数のタスクを連続的に処理し、
情報の収集・分析・意思決定までを補助する、より「人間らしい知的作業」を模倣できる存在です。
たとえば、営業支援のシーンでは、過去の商談履歴をもとに提案内容を自動生成し、必要に応じて社内の別部署と連携するといった動きも可能になります。

ただし、現時点(2025年5月)では、AIが自動的にシステムにデータを入力したり書き換えてしまう
「権限の委譲」などの課題があり、
業務実装するにはまだハードルが高く、慎重にならざるを得ないポイントもあります。

その点、AIアシスタントはもっとシンプルです。
たとえば、議事録の要約やマニュアルの作成といった定型業務を支援するもので、専門知識がなくてもすぐに活用できます。
私たちが支援している企業では、社内ヘルプデスクの問い合わせ対応をAIアシスタントに委ねることで、対応スピードの向上や業務負荷の軽減に大きな効果を上げています。

今後は、まず「正確に答える」AIアシスタントを起点とし、やがて「自ら処理する」AIエージェントへ。
企業のAI活用は、そんな段階的な進化をたどっていくのではないでしょうか。

AIが「感情」を理解する時代へ

もう一つの注目すべき点は、AIが感情を模倣する能力です。

これまでAIは、計算や分類、予測といった「論理的なタスク」に強い存在とされてきましたが、
現在の生成AIは「対話の文脈を理解し、人間の感情を汲み取る」という、次のステージに進みつつあります。

たとえば、ユーザーの発言に含まれるトーンや状況から「落ち込んでいる」「怒っている」といった感情を読み取り、それに合わせた返答を返す。
これは、人が経験的に培ってきた、言語化しにくいコミュニケーションスキルに近いものです。

この技術は、カスタマーサポートや社内相談対応などの領域で、大きく活用されはじめています。
こうした進化によって、AIは単なる情報提供者ではなく、共感し、寄り添う存在へと変わりつつあります。

「AIが人の仕事を奪うのでは?」という不安の声も根強いですが、
実際にはAIは人の感情を理解し、補完することで、共に働くパートナーになっていくと考えています。
そうなった時に人間に求められるのは「より人間らしくあること」かもしれません。

企業にとっても同様です。
AIによる「効率化」は当然の流れですが、それだけにとどまらず、「人と人がつながる」組織文化をどう築くかが、今後ますます重要になっていくと考えます。

AGI実現へのステップとしての「感情を持つ」という進化

AIが「人の感情を模倣する」という進化は、「AGI(汎用人工知能)」実現に向けた重要な一歩とも言えます。

AGIとは、人間のように幅広い課題を理解し、文脈に応じて柔軟に思考・判断・行動できる知能のことで、
特定タスクに特化したAIとは異なり、応用範囲の広さと自己学習能力を備えていることが特徴です。

AGIの実現には「知識」や「推論力」だけでなく、感情の理解や共感力、状況に応じた柔軟なコミュニケーションといった「人間らしさ」が欠かせないと考えられています。
AIがユーザーの言葉や声のトーンから感情を推定し、それに合わせて返答や表情を変える技術は、「人と協調できるAI」に近づくための重要な土台となるでしょう。

現在の生成AIはまだ個別タスクに最適化された存在ですが、「状況判断」や「目的に応じた応答」の精度は、かつてないレベルに到達しつつあります。
真のAGIの実現には、倫理・法制度・セキュリティといった周辺環境の整備も不可欠ですが、
企業においては「どこまでAIに任せられるのか」「透明性をどう担保するのか」など、
リスクと向き合いながら段階的に進化を受け入れる姿勢が求められます。

技術的にどのように進化すればAGIに到達するのか、私には断言できません。
しかし、AIが感情という人間特有の領域に踏み込みつつある今の流れは、AGIへの明確なステップになっていると、現場での実感として強く感じています。

まとめ

AIが人の感情を模倣するようになると、
「技術が人を動かすのではなく、体験が人を変える」動きに変わっていきます。
AIの可能性をいくら言葉で伝えても、「実際に触ってみて」「驚き」「活用する流れ」がなければ、組織に浸透していきません。

生成AIの進化は、企業の文化、組織の役割、そしてビジネスプロセスの在り方を大きく変えます。
今こそ、業界におけるAIとの協働を見直し、「変化を恐れず、体験を重ねる」組織文化を育むことが重要です。

是非、皆さまの会社でも「人の感情を模倣するAIの活用」について一度議論してみてください。

本日もGOOD JOB!!

ワークスアイディは、「『働く』をデザインする」をコンセプトに、企業の課題解決をサポートします。

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