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データ活用

「業務の属人化」がビジネスに悪影響を及ぼした3つの事例

業務改善 生産性向上 仕事 データ活用

こんにちは。ワークスアイディの奥西です。

今回は「属人化」についてです。

私自身も、仕事やビジネスの情報や知識を、社内にシェアすることを大事にしています。

情報は鮮度が大事なので、なるべく早く社内にシェアしていますが
実際は、情報の共有だけでは完璧とは言えません。

それでも、日々の取組みの中で得られた情報を共有することでメンバーの知識となり、
それぞれが情報を上書きしていき、チームの皆でアップデートしていけたらと考えています。

ここまでは社内に向けたメッセージみたいになっていますね……。

 

さて今回は、属人化が主にデータ活用に及ぼす影響と、
私が実際に体験した「属人化」によって、ビジネスが妨げられていると感じた3つの事例をご紹介します。

雇用の流動性と属人化の関係

属人化対策には、まず「可視化」を

業務プロセスやデータ蓄積が属人化していることで、
うまく回っている様に感じつつも、実態を把握できていないことありますよね。
組織としての暗黙知というものですね。

多くの企業が課題として捉えているものの
なかなか形式知化されていないケースはよくあります。

属人化解決の第一歩は「可視化」です。
今まで人それぞれのKKD(勘・経験・度胸)で行ってきた業務を、データや文字に起こす必要があります。

可視化は属人化を解消するだけでなく、業務の自動化に繋がりやすく、
作業効率の向上やリスク管理が容易になるなど、企業にとって多くのメリットをもたらします。

これまでの人類の発展や、成長してきた企業の多くは世代を超えて
高度な技術や知識を共有したからこそ、進化できたとも言えますよね。

一方で、中には自身の仕事を可視化してマニュアル化されることに、
抵抗があるという方も少なからずいらっしゃるなと感じます。

雇用の流動性と属人化

米国では雇用の流動性が日本よりも高く、人が入れ替わることが前提として、
業務のマニュアル化やデータ化することが仕組みとして行われています。

日本は雇用の流動性が低く、そもそもマニュアル化する必要性を感じていないことが
属人化に繋がっている理由の一つですね。

属人化とデータ活用の関係

データ活用をする際、様々なシステムに必要データをインプットしますが
属人化の影響で、データが活用できる構造になっていないことも多くあります。

表記ゆれや、誤記、独自ルールの表現など、入力項目が人に依存しており、
まずはそれを修正する作業に時間を要することになります。

そのために新たにシステムを構築して、データを登録していくとなると、
業務負荷にもなり、面倒くさいが先行してデータ活用が進みづらくなってしまいます。

業務の属人化がビジネスを妨げた3つの事例

これまで私がデータ活用プロジェクト支援の中で、実際に経験した
属人化が原因でビジネスに悪影響を及ぼした事例を、簡潔にご紹介していきます。

1.イノベーションの停滞

メーカー企業での話です。

開発部門のリーダーが、プロジェクトの意思決定権を持っていました。
その方は自身の経験や、過去の実績に基づく判断を重視してしまい、
新しいアイデアや技術の採用にとても慎重でした。

結果、新しいものは取り入れられず、今まで通り経験や勘で進められることになりました。

業務の属人化が進むと、特定の個人の意見や判断に依存する傾向が強まります。
これにより、新しいアイディアやアプローチが取り入れられず、イノベーションが停滞します。

組織が変化に適応し、成長するためには、
多様な意見や視点を取り入れることも重要ですよね。

業務やデータ以外でも、意思決定の属人化がイノベーションの停滞につながります。

2.データのサイロ化

小売業の企業での話です。

販売部門と在庫管理部門がそれぞれ異なるシステムを使用していました。
販売データは販売部門の営業支援システムに、
在庫データは在庫管理部門のシステムに保存されています。

その結果、販売の需要予測や在庫の最適化が難しくなり、
過剰在庫や欠品が会社としての機会損失として金額が膨らんでいました。

結果的にはワークスアイディでデータ基盤を構築し、
部門を横断したデータ活用できる環境を構築しました。

属人化が進むと、各部門が独自のシステムやプロセスを、それぞれのローカルルールで使用することが多くなります。
これにより、データのサイロ化(分断化)が生じ、全社的なデータの統合や分析が難しくなります。
データの統合と共有が進んでいない企業では、正確なデータ分析や意思決定が行えません

属人化による、データのサイロ化は競争力の低下につながる可能性があります。

3.データ品質のばらつき

EC運営企業での話です。
顧客情報を複数のシステムで管理していました。

それぞれのシステムには異なる入力基準があり、
同一顧客の情報が異なる内容で登録されていることがありました。

このため、顧客の評価やマーケティング施策において
正確なデータを使用することができず、施策のパフォーマンスに影響がありました。

属人化により、データの入力や管理に関する基準が
個々の担当者によって異なる場合、データの品質にばらつきが生じます。

統一された基準やプロセスがないため、
データの信頼性が低下し、データ分析の精度が損なわれます。

データ品質のばらつきは、ビジネスの成長や改善に大きな障害となりますね。

まとめ

業務プロセスやデータ活用の分野において、やはり属人化は課題ですよね。

一方で「人」の能力は属人化した方が良いですね。

「人」の能力を標準化する必要はなく、多様性があり個々の強みやスキルが活かせる方が
会社にとってメリットになりますし、1人1人の働きがいにも繋がります。

但し、業務プロセスやデータは、属人化から脱却することで
事業を成長させるドライバーになると考えます。

是非、皆さまの会社でも属人化について議論してみてください。
本日もGOOD JOB!!

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