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プロンプトエンジニアリングで成果が変わる!業務効率化を実現する5つのステップ

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プロンプトエンジニアリングで成果が変わる

こんにちは。ワークスアイディの奥西です。

近年、生成AIのビジネス活用が加速する中で、「プロンプトエンジニアリング」という言葉を耳にする機会が増えてきました。

プロンプトエンジニアリングとは、生成AIに的確な指示を与え、必要なアウトプットを効率的に引き出すための設計技術です。
これが適切でないと、期待した成果が得られず、業務効率化どころか逆効果になることもあります。

私たちが提供する生成AI「neoAI Chat」でも、導入企業から最も多く寄せられるご相談が、
「どんなプロンプトを書けば、欲しい答えを出せるのか?」という点です。

 

そこで今回は、私自身の経験を踏まえ、「プロンプトエンジニアリングの基本と、すぐに使える5つのポイント」を整理しました。

ぜひ、社内でのAI活用の参考にしてください。

1. プロンプトエンジニアリングとは

プロンプトエンジニアリングは、生成AIに的確な指示を与え、目的に合ったアウトプットを得るための技術です。
生成AIは膨大なデータに基づいて自然言語処理を行いますが、プロンプトの設計が不十分だと期待する結果が得られない場合があります。

だからこそ、目的・役割・条件などを具体的に示すことが重要です。

  • 目的の明確化
    何を答えて欲しいのかを具体的に示す。
  • 役割の設定
    どの立場や専門性を持って回答するかを指定する。
  • 条件の提示
    背景情報や制約条件を加え、回答のブレを防ぐ。

2.効果的なプロンプト設計の基本ポイント

以下の要素を意識することで、生成AIの応答精度が向上します。

1.役割の指定

あなたはITコンサルタントとして、大手企業向けに生成AIの活用事例を紹介してください。

2.条件の提示

この質問に答える際、対象業界は製造業、予算は年間1,000万円以内としてください。

3.アウトプット形式を明確にする

以下のフォーマットで回答してください。
・タイトル
・説明文(100文字以内)
・主なポイント(箇条書きで3点など)

マークダウン言語の活用

以上の要素をまとめて、箇条書きやタグ形式で構造化してあげると、よりAIが理解しやすくなり、精度が上がります。
「#」は見出し、「-」や数字で箇条書きにし、強調したい部分を「*」で囲うことで、複雑なプロンプトも整理して伝えることが出来ます。

# あなたはITコンサルタントとして、生成AIの活用事例を紹介してください。
## 対象
大手企業の経営者
## 条件
– 対象業界:製造業
– 予算は年間*1,000万円以内*
## アウトプット形式
– タイトル
– 説明文(100文字以内)
– 主なポイント(箇条書きで3点など)

発展テクニック:Few-shot と Chain-of-Thought(CoT)

プロンプト設計をさらに精度高くする方法として、Few-shotChain-of-Thought(CoT) というテクニックがあります。

・Few-shot

生成AIに複数の具体例を与えることで、AIがタスクの意図を理解しやすくなり、精度の高いアウトプットを得やすくなる。
 例:文章要約のプロンプトに、要約例を2〜3個示してから新しい文章の要約を求める。

・Chain-of-Thought(CoT)

問題を解くための思考手順を段階的に入力し、AIに推論の過程を踏ませることで複雑な問題にも対応できるようにする。
 例:数値計算や論理推論を求めるプロンプトに、途中のステップも一緒に書く。

特にモデルサイズが大きい場合に使用すると、精度がかなり向上するとされていますので、是非実践してみてください。

3.生成AIプロンプト設計の5つのコツ

最後に、実際にプロンプトを設計する際に意識したい5つのポイントをまとめます。

1.明確で具体的な表現を使う

プロンプト内の曖昧な表現は、AIが誤解や不適切なアウトプットを生成する原因になります。
明確で具体的な言葉を選び、要点を簡潔に伝えましょう。

  • 必要な情報を過不足なく記載する
  • 曖昧な表現(「いい感じ」「面白い内容」など)は避ける
  • 短文でも論理が通るよう工夫する

悪い例:
中小企業のメリットについて教えてください。

良い例:
中小企業におけるDX推進の3つの具体的なメリットを挙げ、それぞれに関連する成功事例を説明してください。

2.タスクを細分化する

一度に多くの情報を伝えようとすると、AIのアウトプットに揺れが発生することがあります。
複雑なタスクは段階的に細分化し、一つずつ指示を与えるようにしましょう。

  • 大きなタスクを小さなステップに分割する
  • ステップごとに具体的な条件や目標を提示する
  • 各ステップが完了した後に、次のタスクに進む形式にする

悪い例:
DXのメリットと課題、解決策を教えてください。

良い例:
次の2つのタスクを順番に実行してください。
1.中小企業におけるDX推進のメリットを箇条書きで挙げてください。
2.次に、DX推進の課題を挙げ、それぞれの課題に対する解決策を提案してください。

3.アウトプット事例を提示する

参考となる事例やフォーマットを提示することが有効です。

  • 理想的なアウトプットの例を具体的に示す
  • 書式やフォーマットも併せて伝えると結果が一貫性を持ちやすい
  • 「悪い例」と「良い例」を提示し、比較させることも可能

例:
以下の形式に従って回答してください。
・タイトル: 中小企業におけるDX推進方法
・本文: 事例1~3をそれぞれ200文字以内で説明し、成功の要因を挙げてください。

4.大事な情報を最初と最後に配置する

AIはプロンプトの最初や最後に記載された情報を特に重視する傾向があります。

  • 要点はプロンプトの冒頭に簡潔に記載
  • 細かい条件や背景情報は中間に挟み、最後に再度要点をリマインドする
  • 長文のプロンプトでは、箇条書きでまとめると効果的

5.ペルソナ(対象読者)を明確にする

回答を読む対象者を明確に指定することで、AIが出力する内容や説明の仕方を調整することができ、専門用語の使用や具体性のレベルを変えることが可能です。

  • ペルソナの具体的な属性(職業、役職、業界など)を記載する
  • 使用する言葉やトーンを指定する
  • ペルソナの視点でAIに回答を求める

まとめ

生成AIを活用するには、「プロンプトエンジニアリング」という設計力が不可欠です。
プロンプトエンジニアリングは単なる技術ではなく、ビジネス成果を引き出すための戦略的なスキルです。

ぜひ、役割や条件を明確にし、テクニックを活用してAIの可能性を引き出す“伝え方”を磨いてください。

皆さまの会社でも、「もっと効果を高めるプロンプトとは?」を議論し、一歩先の業務効率化に挑戦していきましょう!

本日もGOOD JOB!!

ワークスアイディは、「『働く』をデザインする」をコンセプトに、企業の課題解決をサポートします。

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