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AI時代の『非構造化データ』活用術 – 社内に眠る“宝の山”を資産に変える2つのポイント –

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AI時代の非構造化データ活用術

こんにちは、ワークスアイディの奥西です。

企業で活用するAIの伴走支援を通じ、さまざまな業界の経営者や管理職の方とディスカッションしてきました。その中で強く実感しているのは、AIはもはや一部の先進企業やIT部門だけの話ではないということです。

2023年頃までは、AI活用といえば需要予測・画像認識・レコメンデーションなど、明確に数値化された『構造化データ』が主戦場でした。しかし、AIの進化により、『構造化データ』に加えて『非構造化データ』の重要性が一気に高まっています。

実際、AI活用を推進されているお客様からも、「社内の内部データやナレッジをどう活かすか?」というご相談が増えています 。

そこで本日は、AI時代の鍵を握る『非構造化データ』活用の2つのポイントについて、一緒に考えていきましょう!

企業の中に眠る『非構造化データ』とは何か?

まず前提として、『非構造化データ』とは何かを整理しておきましょう。

これまで企業がデータ活用として分析してきたのは、売上、在庫数、顧客数、工数、KPIなど、表(Excelなど)で整理できるデータでした。これがいわゆる『構造化データ』です 。

一方で、企業の内部には、表にはしづらいけれど、実はそれ以上に大量のデータが存在しています。これが『非構造化データ』です 。

📌社内に眠る『非構造化データ』の例

  • 社内規程、マニュアル、業務手順書(Word、PDF、PowerPoint)
  • 会議の議事録、打ち合わせメモ
  • メールやチャットのやり取り
  • 日報、報告書、提案書
  • 問い合わせ対応の履歴、FAQ
  • ベテラン社員のノウハウが書かれたメモや資料

これらの情報は、企業の独自性が詰まっており、非常に価値が高いものです。
しかし同時に、多くの課題も抱えています 。

「どこに何があるのか分からない」
「探すのに時間がかかる」
「特定の社員しか内容を知らない(属人化)」

皆様の会社でも、“情報は眠っているけど活かせていない”という状態ではないでしょうか?

非構造化データは、量が増えるほど管理が難しくなり“とりあえず保存しているだけ”になりがちです。
しかし、AIの登場によって、こうした『暗黙知』の塊だったデータに、やっと出番が回ってきたのです 。

ここからは業務プロセスを変える視点で、非構造化データ活用の2つのポイントを見ていきましょう。

ポイント①「集める」ではなく「使う前提」で設計する

非構造化データの活用が失敗する最大の理由は、実はとてもシンプル。
「とりあえず集める」から始めてしまうことです。

検索や探索の不便さに意識が向きやすく、「探す」という課題を優先してしまう。
これは私がこれまで携わったプロジェクトで見てきた“共通の落とし穴”です。

データは蓄積されている。最新のツールも導入した。それでも「何も変わらない」 …。
原因は、集めること自体が目的になってしまっているからです。

例えば、営業会議の議事録を想像してみてください。
多くの企業では“記録として残す”ことが目的になっています。

しかし、本来経営が求めているのは次のような問いへの答えではないでしょうか。

  • 今月、なぜこの案件は失注したのか?
  • どの条件が揃うと、受注確度が上がるのか?
  • 次に打つべき手は何か?

議事録を『過去の記録』で終わらせるのか、『次の打ち手を生み出す材料』に変えるのか。
この違いが、非構造化データ活用の分岐点になります。

重要なのは、「何を集めるか」ではなく、「何を変えたいか」から逆算すること。
これは技術の話ではなく、設計の話です。この設計から変えていくことが、成功への第一歩ですね。

ポイント②人の経験・勘を“再現可能な知”に変える

非構造化データの本質的な価値は、そこに“人の経験や勘、現場の気づき”が詰まっている点にあります 。

ある製造業では、生産計画に以下の課題がありました。

🏭抱えていた課題

  • 生産計画は「前年同月比+α」で作成
  • 需要予測モデルはあるが現場が信用していない
  • 計画修正はベテラン担当者の経験頼み
  • 若手が計画業務を引き継げない

特に問題だったのは、「なぜその数字になったのか」を誰にも説明できないことでした 。

そこで導入したのが、AIを使った“経験で培ったナレッジの活用”です。
ここで重要なのは、単に「AIに生産計画を作らせる」ことではありません。
「ベテランの判断材料(頭の中)を、全て言語化する」ことです 。

ベテラン担当者が、「どんな情報を見て、何を考えて調整しているのか」を徹底的に洗い出しました。

  • この条件が揃ったら、生産を増やす可能性が高い
  • この兆候が出たら、計画を見直すべき
  • このパターンは過去にトラブルになりやすい

目標は、根拠を説明できるようにすること。
ベテランの『匠の技術(経験や勘)』を、AIも活用しながら再現可能な知に変え、継承していく取り組みが加速しています。

まとめ

AI時代の非構造化データ活用は、「集める」ことではなく「使って変える」こと。
そして、人の経験や勘を“再現可能な知”に変えることに本質があります。

社内に眠る議事録やマニュアル、経験知を“次の打ち手を生む材料”として設計し直し、属人化した判断を言語化・共有できれば、組織や業務プロセスは大きく進化します。

非構造化データは、AIというパートナーを得て、経営や現場を動かす強力な『資産』になります。

ぜひ、皆さまの会社でも「AI時代の非構造化データ活用」について、一度議論してみてください。
そこには必ず、新しい発見があるはずです。

それでは、本日もGOOD JOB!!

 

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