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WinActor:Ver.7では何が変わったのか

RPA WinActor エンジニア

2021年1月下旬、WinActorの最新バージョンがリリースされました。
そこでVer.6から何が変わったのかについてお話していこうと思います。

 

WinActor Ver.7シリーズとは
WinActor Ver.6シリーズをリメイクした全く新しいWinActorです。
初心者はもちろん上級プログラマにとっても対応可能な、誰もが使いやすいRPAを追求します。
最新バージョンであるVer.7.2.0は2021年1月27日にリリースされました。

🔸注意
本記事はVer.7.2.0についての内容を中心に、Ver.7全体の変更点について記載しています。

では主な変更点についてみていきましょう。

 

1.GUI刷新

GUI(グラフィカルユーザーインターフェース)がこれまでと大きく変わりました。
ぱっと見の印象が変わったので、Ver.6以前をずっとお使いだった方は初めは違和感を感じるかもしれませんが、
メニューの位置や表示は大きくは変わっていませんのでご安心ください!

 

GUI刷新

編集画面のモードは3つの中から選択可能です。
・メインモード  :洗練さを追求
・クラシックモード:従来版を踏襲
・ダークモード  :長時間操作でも目に優しい

 

編集画面比較

また、従来はサブウィンドウは個別表示でしたが、Ver.7から一つのウィンドウへ集約することができるようになりました。
集約するときは「ドッキング」、個別表示させるときは「フローティング」にします。

 

サブウィンドウ表示

そして、表記を英語表記に変更することができるようになりました。

 

表記変更

ご自身の見やすい・使いやすいようにぜひカスタムしてみてください。

 

2.開発環境刷新

Ver.7から「WinActorScenario Script」というプログラマ向けエディタと「WinActorStoryboard」という初心者向けエディタが提供されるようになりました。
※「WinActorScenario Script」はVer.7.1から、「WinActorStoryboard」はVer.7.2からの提供

 

(1)WinActorScenario Script
上級プログラマ向けのシナリオ開発機能です。作成したシナリオをテキストエディタで編集することができます。
特徴をまとめると以下のようになります。
‣テキストベースでシナリオ開発ができる
‣数式などのノードが多くなる内容を簡潔に表記できる
‣編集履歴を差分として保管できる
普段からテキストエディタに慣れ親しんでいる方にはおススメの機能です。

 

WinActorScenario Script

 

(2)WinActorStoryboard
初心者向けのエディタも提供が始まりました。
従来のシナリオ開発よりさらにプログラミング的要素をなくし初心者向けとなっています。特徴をまとめると以下の通りです。
‣ノーコードでシナリオ開発が可能
‣変数を意識せずに開発ができる
‣従来のフローチャートへの変換も可能

WinActorStoryboard

 

従来のシナリオエディタよりはできることは減りますが、よりシンプルに開発をすることができるので、WinActorでの開発が難しいと感じてしまう場合はこちらから入ってみるのもありかもしれません。

 

3.その他変更点

大きな変更ではありませんが、シナリオの実行結果に関わるものもいくつかありますのでいくつか挙げておきます。

(1)扱える数値について(Ver.7.0から変更)
下記ノードにおける条件式内、および四則演算ノードで扱える数値の範囲が広がりました。また、小数点も扱えるようになっています。
・対象ノード:分岐、多分岐、繰り返し、後判定繰り返し
・整数範囲 :-9,223,372,036,854,775,808~9,223,372,036,854,775,807
・小数範囲 :-1.79769313486232E+308~1.79769313486232E+308

 

※参考:Ver.6の場合
・整数範囲 :-2,147,483,648 ~2,147,483,647
・小数範囲 :扱いなし

⭐POINT
Ver.6以前のノードを使用して作成したシナリオをVer.7で実行する場合、従来までと同じ結果が得られない可能性があります。

 

(2)座標取得について(Ver.7.0から変更)
ウィンドウ枠の座標の取得方法が変更になっています。
Ver.6では、ウィンドウの影の領域を含んで枠のサイズが取得されています。この影はユーザのOSテーマ設定等で変わる可能性があります。
Ver.7.0からはシナリオの挙動がユーザのOSテーマ設定に依存しないようにするために、影の領域を含まずにウィンドウ枠のサイズを決定します。

 

座標取得について(Ver.7.0から変更)

 

⭐POINT
Ver.6以前で作成した、画像マッチングなどウィンドウの4隅からの相対座標で指定されたノードが含まれるシナリオをVer.7で実行する場合、正しく動かなくなる可能性があります。

 

(3)上限数廃止
下記について、設定できる上限数が撤廃され、これまでの上限数を超えて作成することができるようになりました。
・変数登録数:256個までだったものが上限撤廃
・多分岐ノードの分岐数:52個までだったものが上限撤廃
・例外処理ノードの例外処理数:11個までだったものが上限撤廃
・監視ルール数:50個までだったものが上限撤廃

 

⭐POINT
上限数はなくなりましたが、大量に設定すると実行速度等に影響を与えますのでご注意ください。

以上が、Ver.7になったことによる主な変更点です。
この他にも様々な変更や機能がありますが、その中から
次回の記事ではVer.7の新機能についてUP予定です。

最後までお読みいただきありがとうございました。
また次回お楽しみに!