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【AI診断/DX診断】経営戦略を見直す10の重要項目

DX 業務改善 AI ビジネスデザイン データ活用 生産性向上

こんにちは。
ワークスアイディの奥西です。

生成AIやデータサイエンスの恩恵を享受できるのは一部の先進企業だけに限られた話ではなくなりました。
中堅・中小企業を含め、あらゆる業種・業態が、テクノロジーを活用した「変革」の時代に突入しています。

一方で、現場からは
「他社と比べて、自社のAIやDXの取り組みは進んでいるのか?」
「うちもDXを掲げているけれど、正直、何をしたらいいかわからない」
「経営層は興味を持っているけれど、現場との温度差がある」
こんな声をよく耳にします。

こうした状況を放置すれば、せっかくの変革の機会を逃し、気づけば競争優位性を失っていた・・・。いう事態にもなりかねません。

他社の事例を参考にするのも重要ですが、それ以上に「自社の取り組みは、このままで本当に良いのか?」と立ち止まって見直すことが、これからのDX推進には不可欠です。

とはいえ、AIやDXの取り組み方は一律ではありません。
企業ごとに「目的」も「文化」も異なるため、画一的な“正解”は存在しません。

そこで今回は、私がよく担当する【経営戦略】の観点に絞り、「AI・DX診断」として10項目のチェックポイントをご紹介します。

是非、自社の取組みをイメージしながらチェックしてみてください。
※診断結果がアウトプットされる形式ではありませんのでご了承ください。

10個のチェックポイント

1. デジタル起点の経営改革ビジョンはありますか?

まず問いたいのは、
「なぜ、今、我が社はDXを進めるのか?」
という問いに明確に答えられるかどうかです。

テクノロジー導入は手段であり、本質は「どんな変革を目指すのか」というビジョンにあります。
このビジョンが曖昧なままでは、施策が場当たり的になり、現場も納得感を持って動けません。

【 チェックポイント】
・デジタル変革によってどのような顧客価値を創出したいか、ビジョンが言語化されている
・それが中期経営計画やミッションと整合している
・単なる効率化ではなく、新たな事業・サービスの構想まで描かれている

たとえば、ある製造業の企業では、
当初「予測精度を高めて在庫回転率を上げる」という目的でDXを推進していました。
しかし、経営層との対話を重ねる中で、最終的には「納期遵守率とカスタマーサクセスを両立する新しいオペレーションモデルの構築」へと目的が再定義されました。

このように、DXの“目的”そのものを深掘り・再定義することで、取り組みの質が変わります。
表面的な効率化ではなく、経営のあり方をどう変革するのかという視点を持てているかが、最初の重要なチェックポイントです。

2. 経営層のコミットメントは現場に届いていますか?

いくらトップが旗を振っていても、
現場が「また掛け声だけか」と感じていては、DXは前に進みません。

「本気で変えていく」というメッセージが、現場にまで浸透しているか。
ここが、DXを推進するうえで大きな分岐点となります。

【 チェックポイント】
・経営層が自らデジタル戦略の意義を言語化し、社内外に発信している
・全社集会や各部署との定例会議で、繰り返しメッセージを伝えている
・社長・役員クラスがDXのKPIをモニタリングしている

ある卸売企業では、社長自らが生成AIの社内発表会に参加したことで、
現場に「これは本気だ」との空気が伝わり、社内のAI活用が一気に推進した事例もありました。

経営層の言葉と行動が一致してはじめて、「組織全体の変革モード」が生まれます。

3. デジタル戦略は「全方位」に整っていますか?

DXの初期フェーズでは、特定部門や特定業務への「点」での導入に終始しがちです。
しかし、全社的な変革を実現するには、戦略を「面」へと広げていく必要があります。

【 チェックポイント】
・AI活用・データ基盤・パートナー連携といった複数の軸で戦略が定められている
・各部門・各プロジェクトにブレイクダウンされ、タスクが設定されている
・部門横断で進捗が共有される場が定期的に設けられている

あるサービス業では、カスタマーサポート用にneoAI(生成AIチャット)を導入。
その後、得られた成果やノウハウをもとに、マーケティング、営業、業務部門へと横展開を進めました。

小さな成功を「再現可能な仕組み」として展開できるかが、DXを全社に広げる鍵です。

4. DXが“文化”として根付いていますか?

どれだけ先進的なツールを導入しても、
使う人たちの意識や文化が追いついていなければ、DXは形だけに終わります。

デジタルはあくまで「手段」。
大切なのは、それをどう受け止め、どう使うかです。

【 チェックポイント】
・現場がデジタル施策に前向きで、改善提案が自発的に出てくる
・若手・ベテラン問わず、ITリテラシー向上が人事制度や研修でサポートされている
・「失敗してもいいからやってみよう」という心理的安全性がある

実際に、
「ツールは導入したけれど使われていない」
「使い方がわからず、かえって非効率になった」
といった声は少なくありません。

だからこそ、デジタルは単なる導入ではなく、文化として「耕す」ことが不可欠です。

5. AI活用に向けたポリシー・体制はありますか?

AIや生成AIを業務に定着させ、持続的に活用していくには、
「ルール」と「仕組み」の整備が欠かせません。

【 チェックポイント】
・重要業務におけるAIの活用方針が定義されている
・生成AIや外部APIの活用方針に関するガイドラインが整備されている
・データ取得・蓄積・利活用の方針がある

ある金融機関では、業務ごとにAI活用の範囲を段階的に設定し、「AI活用レベルマップ」を社内に展開しました。
これにより、現場が迷わず活用し、統一されたルールのもとで段階的に進化できる仕組みが構築されています。

AIを導入して終わりではなく、安心して使える環境を整えることが、定着のカギです。

6. 顧客・パートナー・従業員の「体験」から変革を考えていますか?

DXの真の目的は、単なる業務効率化ではなく、「体験の変革」です。
裏方の仕組みを変えるだけでは、誰の心も動きません。

【 チェックポイント】
・顧客の課題に沿った新しい体験を創出している
・社内外のパートナーと共創し、価値を共に作っている
・従業員体験を重視し、ナレッジ共有や業務支援の仕組みを整えている

DXが加速している企業は、
「誰のどんな課題を、どの様な体験で解決するのか」を起点にDXを推進しています。

7.セキュリティに対する運用ポリシーは整備されていますか?

生成AIやクラウドサービスの活用が進むほど、
避けて通れないのがセキュリティとプライバシーの確保です。

企業の信頼を守る上で、これらの体制整備は「DXの前提条件」でもありますね。

【 チェックポイント】
・社内外のデータ取り扱いに関する明文化されたポリシーがある
・利用するクラウドサービスやAIツールに関するリスク評価・導入ガイドラインが整備されている
・従業員向けに情報セキュリティ・プライバシー保護に関する定期的な教育が実施されている

ご支援先のある企業では、生成AI活用のルールを現場・法務・情報システムで共同作成。
「安心して活用できる仕組み」が整ったことで、利用率が飛躍的に向上しました。

運用ポリシーは「制約」として捉えるのではなく、
安心して積極的に組み込むために使われることが、重要なポイントですね。

8. IT・AIリテラシーは全社で共有されていますか?

テクノロジーを「使える人」だけが使いこなす状態では、変革は限定的にとどまります。
全社員が一定レベルの「理解」を持っているかどうかが、企業全体の推進力を決めます。

【 チェックポイント】
・生成AIの基本や活用方法を学べる機会が、役職問わず用意されている
実務と結びついた研修が行われている
・管理職層に対する「デジタル経営人材」育成方針がある

最近では「業務でのAI活用アイデア出しワークショップ」を全社員対象で行う企業も増えています。
現場からの声を経営に届けるボトムアップの機会としても効果的です。

9. データガバナンスの整備は進んでいますか?

DXの核心は「データ」です。
データの定義、管理、品質を明確にする施策がなければ、どんなに優れたAIも正しく機能しません。

【 チェックポイント】
・データの意味や粒度が部署間で統一されている
・誰がどのデータにアクセス・更新できるかの権限設計がある
・データの正確性・一貫性を保つためのルールやツールがある

ある企業では、Excelでバラバラに管理されていた顧客データをマスタ化し、
AIによるLTV分析を行えるようにした結果、リピーター施策が改善された事例もあります。

「整ったデータ」は企業の武器になります。

10. 業務プロセスのデジタル化はどこまで進んでいますか?

アナログな手作業が残っている限り、DXの足かせになります。
RPAやワークフローの導入は、業務改善の第一歩です。

【チェックポイント】
・日常的な手続きや帳票処理にRPA・自動化ツールが導入されている
・稟議・申請などの承認プロセスがシステム上で完結している
・デジタル化されていない業務に対する棚卸と優先順位づけが行われている

業務の「見える化」と「自動化」を進め、
小さな「アナログの山」をいかに崩すかが、DXの推進力になります。

まとめ

変革は「言葉」の「問い」から始まる

DXやAIと聞くと、つい難しく構えてしまう方も多いかもしれません。
大切なのは、「技術そのもの」ではなく、それをどう企業文化に組み込むかです。

「自社のDXは何のためか?」
「我々の組織に、変革を受け入れる文化はあるか?」
「顧客や従業員の「体験」は変わっているか?」

こうした問いを、今日からぜひプロジェクトミーティングで投げかけてみてください。

決してこの10個のポイントを全てクリアしないといけない訳ではありません。
振り返りの積み重ねが、変革の精度を高めていきます。

ワークスアイディは、テクノロジー導入ではなく
「変化」の起点となり、「体験」のきっかけ作りを伴走させていただくパートナーです。
困りごとがあればご相談ください。

DX無料オンライン相談会

是非、社内MTGで「AI・DX診断」の内容を基に
議論してみてください。

本日もGOOD JOB!!

ワークスアイディは、「『働く』をデザインする」をコンセプトに、企業の課題解決をサポートします。

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