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【必見】AI導入に潜む3つの「落とし穴」と回避策

DX AI 業務改善 生産性向上 仕事 ビジネスデザイン データ活用

こんにちは。ワークスアイディの奥西です。

OpenAIの最新モデル「GPT-4.5」がリリースされましたね。
「共感力」や「感性」を備えたコミュニケーション能力が強みのモデルです。
ユーザーの気持ちや状況を読み取り、より適切な回答を返せるようになっています。
まるで人と会話しているかのような自然な対話が可能になり、業務における生成AIの適用範囲もますます広がっています。

こうした流れの中で、多くの企業が自社データを活用した生成AIの導入を進めています。
しかし、AIに過度な期待を寄せたり、準備が不十分なまま導入したりしたことで、期待した成果が得られないというご相談も増えています。

本日は、生成AIを企業で活用する際の「落とし穴」について
皆さんと一緒に考えていきたいと思います。

企業が陥りがちなAI活用の落とし穴とは?

「事例」「問題」「対策」という視点で、落とし穴に陥らない様、ポイントを解説していきます。

AI活用における落とし穴は多岐にわたりますが、
これまでの支援やワークスアイディ内での事例を踏まえ、特に多くみられる3つのケースをご紹介します。

落とし穴①:生成AIを「理解」不足のまま導入する

「事例」

競合に遅れを取らないために、先行して生成AIの活用を推進。
非常に良い取組みではありましたが、
実際には、生成AIそのものの理解が不足している為にAI活用がトーンダウンしました。

要因は、思っていた出力がでないこと。
業務の要求に対して、どのように活用すれば良いか分からない状態です。
結局、部分的な活用に留まり、期待した成果には至りませんでした。

「問題点」

・ユーザーが検索サーチエンジンに慣れていて、長文の「プロンプト」に慣れていない
・生成AIが「最もらしい回答を生成する」が、正解ばかりではないという認識の不足
・大規模言語モデルの特性や特徴を認識せず、過度な期待が発生
・意思決定者はAIを「理解」しているが、ユーザー側のAIの「理解不足」

「対策」

・導入前に生成AIの特性・強み・各LLMの限界を「理解」するための勉強会を実施
・AI活用の成功事例や失敗事例を共有し、組織全体で「理解」を深める
・LLMの特性に合わせて適切な「プロンプト」を活用
・AIの成果を適切に評価し、人的チェックを組み合わせたプロセスを考える

 

LLMの持っている能力を引き出すことと(プロンプト)、自社のデータを適切に与えること(RAG)も重要です。

導入する際には従業員向けの「勉強会」はオススメです。
まずは活用する「道具」の特徴や強みを「理解」することが大事ですね。

「道具」の能力をうまく引き出す為にもAIを導入する際は「理解」からはじめていきましょう!

落とし穴②:業務プロセスへの「適用」設計が不足している

「事例」

今ある業務のプロセスを前提として、そのプロセスに、AIを「適用」させるケースが多くあります。

ある製造業では、業務フロー全体を変えずにAIを導入したため
「重要なタスクが抽出されない」などの不満が現場からあがり、利用が停滞していました。

「問題点」

・生成AIの理解が不足しているため、業務への「適用」の仕方が分からない
・生成AIの導入を個別の業務の効率化に留め、全体の業務プロセスとの連携が考慮されていない
・企業が保有するデータ(過去の記録やFAQなど)を活用しきれずAIの精度や有効性が十分に発揮されない

「対策」

・企業内で蓄積されたFAQやマニュアル、ドキュメントを整理し、AIの学習・最適化を図る
・これまでの業務を疑い、目的を再定義する
・業務のアウトプットの質を高めるために必要な改善策も併せて考慮する
・部分最適だけでなく、全体最適の視点でビジネスプロセスを再設計する

 

生成AIを既存の業務プロセスにそのまま適用すると、期待した効果が得られないことがあります。

業務の目的を再定義することと、目的に適した企業のデータを活用することがポイントですね。

そして、「AI」を活用してもアウトプットの品質に変化がないと残念ですよね。
効率化だけでなく、業務の質向上を意識した設計が必要です。

個別最適と全体最適の両方の視点でプロセスを再設計することが重要ですね。

落とし穴③:企業組織全体にAI活用が「浸透」しない

「事例」

ある部署やプロジェクトのメンバーでAI導入が始まりましたが、
「理解」や「適用」が会社の中でごく一部に限られ
プロジェクトが組織に「浸透」しませんでした。

社員の中にはネガティブなバイアスもかかり、
「AI導入で自分の仕事が奪われるのでは?」という不安を抱く人もおり、これがAI活用を妨げる要因となっていました。

「問題点」

・プロジェクトの設計を広げていく取組みが不足
・AI導入の目的やメリット、インセンティブが現場の社員に伝わらず、誤解が浸透している
・AIガバナンスやAIリスク評価が未整備のまま、現場の裁量に任せることで不安が広がる

「対策」

・導入フェーズから全社での活用へと「プロジェクト」を設計する
・鳥の目、虫の目、魚の目を持ち、全体の最適化と部分の最適化をそれぞれ推進する
・導入目的やAI活用のメリットを社員に「浸透」させ、具体的なロードマップや活用方法を共有
AIガバナンスを整備し、リスク評価や責任範囲を明確にすることで、現場の安心感を醸成

 

AI導入が特定の部署に留まり、企業全体に浸透しない課題がありますよね。
その要因として、社員の不安や抵抗感、導入目的の周知不足、ガバナンス未整備が挙げられます。
AI導入を全社に浸透させるためには、AI活用の目的やメリットの浸透を図り、安心感を醸成することが重要ですね。

まとめ

生成AIの導入を進める上では
「理解」「適用」「浸透」
の3つのサイクルを回すことが重要です。

①理解:生成AIの特徴と強みを正確に理解し、道具を適切に使用すること
②適用:業務プロセス全体を見直して具体的な活用シナリオを設計し、企業データを活用すること
③浸透:安心して活用できる環境を整備し、全社と個別の役割分担でAI活用が組織文化として根付くよう浸透すること

生成AIは魔法の杖ではなく、企業変革のための強力な「道具」です。

この3つのポイントを意識して進めることで、
企業は生成AIを活用し、ビジネスを進化させることに繋がります。

「理解・適用・浸透」のポイントを踏まえて、ビジネス変革に役立てていただけると幸いです。

是非、皆さまの会社でも「AI活用の落とし穴」について一度、議論してみてください。
それでは本日もGOOD JOB!!

ワークスアイディは、「『働く』をデザインする」をコンセプトに、企業の課題解決をサポートします。

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