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ビジネスプロセス

BPaaSとは?BPOとの違いや、具体例を解説!業務効率・改革の起点に

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こんにちは。
ワークスアイディの奥西です。

BPaaS(Business Process as a Service)という言葉を聞いたことがありますか?

2021年10月にワークスアイディのサービスとしてリリースした当初は、まだ馴染みのない言葉で「BPaaSってなに?」とよく聞かれました。
しかし、今では企業戦略の一つとしてBPaaSの活用が推進され、多くの企業が関心を寄せています。

 

2021年に「BPaaS」をテーマに展示会に出展した際の様子

さらに、「データサイエンス」や「生成AI」の活用などのテクノロジーの進化に伴い、
BPaaSの領域も拡充し、その可能性はますます広がっています。

さて、本日は「BPaaSとはなにか?」そして「なぜ今注目されているのか?」
私の経験も交えながら解説していきます。

BPaaSとは?

BPaaSとは、クラウド上で業務プロセス自体をサービスとして提供するビジネスモデルです。

BPO(Business Process Outsourcing)と、SaaS(Software as a Service)を組み合わせたようなもので、クラウドやAI、IoT、BI、RPA、API連携などのテクノロジーを活用して、業務プロセス自体を最適化する仕組みです。

また、単なる業務代行ではなく、リアルタイムで業務データを取得・分析できるため、ビジネス全体の意思決定を支援できることも大きな特徴です。

BPOとの違い

従来のBPOは、主にコスト削減を目的に、単純作業や定型業務を外部に委託する形態が一般的でした。
そのため、既存の業務プロセスをそのまま引き継ぐ形で業務を代行するケースが主流でした。

一方、BPaaSは業務プロセスそのものを見直し、標準化、自動化、高度化を推進するという点で大きく異なります。

BPaaSの具体的な活用例

  • 生成AIを活用した、顧客対応業務の自動化
  • IT部門の運用・保守業務など、守りのDX領域を効率化
  • BIを活用した経営やプロセスのダッシュボード化
  • 受発注業務や商品登録業務の再設計とマーケティング支援
  • RPAを活用した人事や経理業務の代行

このように、BPaaSは業務プロセスを根本から再構築し、業務品質の向上や迅速な経営判断を可能にします。

つまり、
BPO:「業務をそのまま外注」するもの
BPaaS:「テクノロジーを駆使して業務プロセス自体を進化させる」もの

という点が決定的な違いです。

さらに、「as a Service」ですからテクノロジーの進化に伴い
継続的に業務をアップデートできるため、企業の成長とともに進化し続ける点も大きな魅力です。

なぜ今「BPaaS」が注目されているのか?

BPOからBPO3.0へ

これまでのBPOは、業務を外部に委託することでコスト削減や効率化を図る手法として広く活用されてきました。
特に20年ほど前は、コスト削減を目的に、人件費の安い国や地域へ業務を移管するBPOが主流でした。

  • BPO1.0(間接業務):コールセンターなど業務プロセス単位での委託
  • BPO2.0(付加価値業務):企画・分析・調査・経理など、専門知識が必要な業務の委託
  • BPO3.0(クラウドサービス):クラウド・AI・データ活用による業務プロセスの変革

この BPO3.0時代の中核となるのがBPaaSです。
ビジネスプロセスにテクノロジーの活用が進む今、「BPaaS」がビジネスの変革を担う重要な機能としての役割を担っています。

なぜ今BPaaSが求められるのか?

社会や企業を取り巻く環境はデジタル化が進んでいて、人手に頼る業務プロセスは年々減少しています。

AIやクラウド、SaaSの普及により従来のBPOが担っていた単純作業の外注だけでは、企業の競争力を維持することが難しくなってきました。

今求められているのは、以下のようなサービス型の業務プロセスです。

  • 業務の標準化による効率化
  • テクノロジーの活用による生産性向上
  • データドリブンな経営判断を迅速化

しかし、企業がこれらを内製化しようとすると、技術的ハードルやリソース不足がネックとなり
莫大な「時間」と「費用」を要するケースが少なくありません。

そこで注目されているのがBPaaSです。

企業が「目的」と「手段」を切り分けて考えた時、手段となるプロセスを外部に委託することで、
「技術」や「リソース」という制約から解放され、より重要な業務に時間を割くことができます。

このような理由から、BPaaSを活用する企業が増えているのです。

つまり、BPaaSとは、クラウドサービスを活用して特定の業務プロセスを最適化・再構築する、AI時代の新しいサービス型のアウトソーシングと言えます。

BPaaS導入によるビジネスインパクト

コスト削減以上の価値

BPaaSの強みは、単なるコスト削減にとどまらず、社外の専門家による継続的な業務改善が可能になることです。

専門的な視点から業務プロセスを見直し、標準化・自動化を進めることで、常に最適な状態を維持できます。
また、教育コストやリソース不足、人員配置の課題からも解放されるため、本来集中すべき施策にリソースを割くことが可能になります。

データ活用による戦略意思決定の支援

BPaaSを導入すると、リアルタイムでのデータ活用が可能になり、迅速な意思決定を支援します。

従来のBPOでは、業務データの集計に時間がかかり、月次や週次のレポートをもとに意思決定を行うのが一般的でした。
しかし、BPaaSならデータを即時に分析できるため、市場の変化に素早く対応できます。

あるサービス業では、BPaaSを活用してリアルタイムデータ分析を導入。
天候や顧客の動向に応じたマーケティング施策を即座に実施し、売上向上に成功しました。

働き方と組織文化の変革促進

BPaaSは、業務プロセスの透明化を促し、企業の働き方や組織文化にもポジティブな変化をもたらします。

社員がルーチン業務から解放されることで、より付加価値の高い業務に集中できるようになり
組織全体の生産性やエンゲージメントが向上します。

また、BPaaS導入をきっかけに生成AIの活用が進み、
BPaaS領域以外の業務にもAIの適用が広がり、社内の業務効率化・高度化につながったというケースも増えています。

戦略的パートナー機能

BPaaSを単なる外注と捉えるのではなく、「戦略的パートナー」として活用する視点が重要です。

自社が強みを磨き、競争力を高めていくためには、
パートナーと機能や役割を適切に分担して、自社のコア事業に集中することが不可欠です。

BPaaSを戦略的に活用することで、業務の最適化と効率化を実現しながら、自社の成長にフォーカスできる環境を整えることができます。
これにより、企業は変化の激しい市場において、より高い競争優位性を確立することが可能になります。

まとめ

BPaaSは単なるコスト削減のためのアウトソーシングではなく、
デジタル時代における業務プロセス再設計の起点となります。

これを機に、企業は現状の業務を根本から見直し、
「クラウド」や「AI・機械学習」などのテクノロジーを積極的に活用することで、
業務の効率化にとどまらず、戦略的な意思決定や組織文化の変革を実現していくことが重要です。

また、BPaaSは一度に大きく取り組む必要はありません。

まずは小規模な範囲から始めて成功事例を積み上げながら、
徐々に組織全体へと拡大し、大きな変化を生み出していくことが効果的です。

BPaaSを自社の「変革の起点」として活用し、業務効率化にとどまらず戦略的な意思決定や組織文化の改革を実現していくために、
ぜひ導入を検討し、変革の道を切り開いていきましょう。

是非、皆さまの会社で「BPaaS」について議論してみてください。

それでは本日もGOOD JOB!!

ワークスアイディは、「『働く』をデザインする」をコンセプトに、企業の課題解決をサポートします。

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