データの入力に時間がかかっており、入力作業を効率化したいと考えている方も多いのではないでしょうか。
データ入力を自動化すれば、業務の作業効率や生産性の向上が図れます。
データ入力を自動化するにはどんなツールがいいかわからない方や、データ入力を自動化するメリットを具体的に知りたい方も多いでしょう。
この記事では、データ入力自動化のメリットと、自動化を実現する方法をあわせて解説していきます。
■データ入力の自動化とは
データ入力の自動化とは、人間が手作業でおこなっていたデータ入力の作業を、パソコン上のツールを使用して自動化させることです。
業種を問わず、仕事においてデータ入力が必要になる機会は多いでしょう。
データ入力は単調で単純な作業でありながら、膨大な作業量となることが多い業務です。
従来、データ入力の自動化にはPythonなどのソフトウェア言語を理解する必要がありました。
しかし、今では自動化ツールを使えば簡単に作業を自動化することができます。
たとえば、OCRというツールでは紙の書類に書かれた文字をデータ化できます。
CRM導入後の課題として、営業の方の情報入力にバラつきがある。
また個人差によって正しく情報が入力されていないという課題がありますよね。
今では、音声入力ツールで話したことをデータ化したり、AIで会話を要約してくれたり、RPAというツールで自動化プログラムを作成してデータ入力を自動化したりすることが可能です。
■データ入力を人手でおこなう際の3つの課題
データ入力の自動化を実現していない場合、データ入力作業は人間の手でおこなう必要があります。
DX推進において重要視される「自動化」ですが、データ入力といった単調な作業においての活用が注目されつつあります。
では、データ入力を人間の手作業でおこなう際にはどんな課題があるのでしょうか?
・単調作業に時間がかかる
・作業時間に個人差が生まれる
・ヒューマンエラーの可能性をゼロにできない
◇単調作業に時間がかかる
データ入力などの単調作業を人間がおこなうのは、手間と時間がかかってしまいます。ときには作業量が膨大になることもあるでしょう。
入力やチェック作業に多くの人員が必要となったり、単調作業に貴重な時間を割いたりする必要があります。
そのため、データ入力に時間を取られ、なかなか生産性の高い作業や頭を使う作業に注力できないことが考えられるでしょう。
◇作業時間に個人差が生まれる
データ入力をはじめとする単調作業は誰でもできる業務と言えますが、それゆえに作業時間に個人差が生まれやすい作業です。
たとえば、エクセル操作やタイピングなどのパソコン操作スキルの違いで、作業時間に個人差が発生します。
作業能力に個人差があると、従業員同士の負担に差が出てしまう可能性があり、負担や不満、ストレスにつながってしまう可能性もあります。
◇ヒューマンエラーの可能性をゼロにできない
人間が作業する限り、記入ミスや記入漏れは、どうしても発生してしまう可能性があります。
ヒューマンエラーによって、修正に時間と人員が必要になったり、顧客や上流作業に迷惑をかけたりする恐れもあるでしょう。
ミスを防ぐためにダブルチェックなどがおこなわれますが、それによって生産性を低下させてしまいます。
人間の手で作業するとヒューマンエラーの可能性があるため、データ入力作業はとくに自動化が向いている作業と言えるでしょう。
■データ入力を自動化する3つのメリット
データ入力を人手でおこなうには、説明したように課題が生まれてしまいます。人手でデータ入力作業をおこなう課題を解決するために、データ入力の自動化が進められています。
・業務の効率化が図れる
・ヒューマンエラーを抑制できる
・従業員のモチベーションを維持できる
ここからは、データ入力を自動化する3つのメリットを紹介していきます。
◇業務の効率化が図れる
単調なデータ入力を自動化することで、業務の効率向上を見込めます。
データ入力は誰でもできる作業であるため、自動化ツールに一任しやすい作業とも言えます。
今までデータ入力に充てていた時間を、より生産性の高いクリエイティブな作業やコミュニケーションに充てることが可能です。
また、パソコン上で自動的にデータ入力を任せられ、24時間稼働させられるメリットも考えられるでしょう。
◇ヒューマンエラーを抑制できる
データ入力を自動化すれば、ヒューマンエラーを抑制することが可能です。
人手でデータ入力作業をおこなうと、ヒューマンエラーが起こりかねません。
それに対して、自動化ツールは作成したプログラムに従って動くため、人間の不注意などによるミスがありません。
データ入力の業務は正確性が重要ですが、その反面、ヒューマンエラーが起こりやすい業務であるとも言えます。
自動化でパソコンにデータ入力を任せられれば、重大なミスにもつながりかねないヒューマンエラーを抑制できます。
◇従業員のモチベーションを維持できる
データ入力を自動化させ、従業員に生産性の高い仕事やより頭を使う仕事を任せることで、従業員のモチベーション維持が可能です。
データ入力作業は淡々と進める作業で大きな生産性が見込める作業ではないため、従業員のモチベーションが下がりやすい作業でもあります。
データ入力を自動化して従業員が生産性の高い作業をおこなえるようにすることで、業務のモチベーションを維持できます。
■データ入力を自動化する3つの方法
ここまで、データ入力を自動化するメリットを紹介しました。
では、データ入力はどのように自動化していけばいいのでしょうか?
ここから、データ入力を自動化する3つの方法を説明していきます。
・エクセルのマクロを活用する
・AI-OCRを活用する
・RPAを活用する
◇エクセルのマクロを活用する
エクセルを活用してデータ入力を自動化するのが、方法の一つです。
すでに、データ入力作業ではエクセルを使用している方も多いでしょう。すでに利用しているツールで自動化したいという場合は、マクロを使用するのが有効的です。
エクセルではマクロを使って、自動化プログラムを作成できます。以前から使われているツールのため、わからないことがあっても調べるとすぐ操作方法を確認できるのがメリットです。
◇AI-OCRを活用する
AI-OCRとは、紙書類の内容をパソコンに入力する作業を自動化できるツールです。
紙に書かれた文字をスキャナ等で読み取るOCRというツールにAIを組み合わせることで、かすれ字やくせ字、細かい表なども読み取れるようになっています。
どうしても紙の書類が必要な職場では、大きな導入効果を得られるでしょう。
◇RPAを活用する
RPAはRobotic Process Automationの略で、設定された作業プロセスを実行し、人間がおこなっている作業を自動化できるツールです。
RPAに作業ルールやプロセスを設定することで、作業の自動化を図れます。
データ入力など単調作業を得意とし、現場単位の小さな作業から自動化できるため、人間の作業負担を減らせるツールです。
■データ入力業務を自動化した事例
データ入力を自動化するツールの導入には、計画性も必要です。
業務の見直しをおこない、「どの作業を自動化できるのか」「業務フローをどう設定していくか」などの検討が必要となります。
ここからは、データ入力業務をうまく自動化できた事例を紹介します。
◇業務フローをRPAに置き換え、月60時間以上の短縮に成功
膨大な作業量の業務をRPAに置き換えることで、大きな工数削減に成功した事例です。
もともと、毎月1,000ファイル以上あるデータを従業員1人が対応していました。
担当者の退職や会社の成長を考える機会などが重なったことで、RPA導入にチャレンジする一歩を踏み出し、業務の効率化を実現しています。
▼以下の記事で、RPA導入の成功例を詳しく紹介しています。
◇データ処理にRPAを活用し、工数を大幅に削減
膨大な時間がかかるデータ処理作業にRPAを導入し、作業工数の削減や担当者の負担改善に成功した事例です。
人の目で見て確認していた作業にRPAを導入して自動化させています。毎日のルーティンワークを自動化しているため、作業工数の大幅削減が実現しました。
▼以下の記事で、RPA導入の成功例を詳しく紹介しています。
■まとめ
データ入力作業はどの企業でもおこなわれる基本的な業務ですが、同時に、人手でおこなう課題も多く存在する業務です。
多くの時間や担当者の負担がかかる作業のため、自動化するメリットが多い業務でもあります。
現在のデータ入力作業に課題を感じている方は、データ入力作業の自動化を検討してみてはいかがでしょうか。
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