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AI時代の「データドリブン経営」 AIで変わる意思決定と組織文化

AI 仕事 ビジネスデザイン データ活用 生産性向上 変化と体験 新たな問いへの挑戦

AI時代のデータドリブン

こんにちは。
ワークスアイディの奥西です。

新聞やニュースを見ていると
「AI活用している」と回答する企業の割合が着実に増えてきています。

6月29日の日経新聞の記事でも
経営者のうち「生成AIを毎日活用している」と答えた方が39.8%に上ったというデータが紹介されていました。

こうした動きは、AIの活用が個人の業務を超え、組織全体のビジネスプロセスに広がりつつあることを示しています。
本格的な導入が進めば、企業全体の意思決定や成果に大きなインパクトをもたらす可能性も十分にあるでしょう。

そこで本日は「AI時代のデータドリブン経営」について
皆さまと一緒に考えていきましょう。

【お知らせ】
7月30日にAIに関するウェビナーを開催します。

是非ご参加ください。

意思決定の変化

ビジネスの現場では日々様々な意思決定が行われています。
では、そのうちどれだけの意思決定が「データ」に基づいているのでしょうか

「経験に頼ってきたが、市場環境が変わってきて通用しなくなってきた」
「過去の経験の延長線では、成果に繋がらない」
こうした声が、現場のあちこちで聞かれるようになってきました。

背景にあるのは、市場環境の変化のスピード、そして生成AIやデータサイエンスの急速な進化です。
これまで「勘」「コツ」「経験」が頼りだった判断領域にも、定量的な裏付けやAIによる示唆が入り込み始めています。

これは単なるツールの導入や業務効率化にとどまりません。
AIやデータ活用は、組織文化や人のマインドセット、日々のビジネスプロセスそのものを変える起点となりつつあります。

データとは何か ―構造化データと非構造化データー

そもそも、「データ」とは何を指すのでしょうか。

一般的にイメージされるのは、「売上」や「在庫」、「顧客リスト」など、
表や一覧で管理される情報です。
これが構造化データです。

構造化データは、数値化や集計がしやすく、
営業活動の効率化や予算管理の自動化、在庫最適化といった業務改善にすぐ活用できるため、
企業のDXでも最初に着手されやすい領域となっています。

一方で、組織内に膨大に眠る非構造化データの存在も見逃せません。

例えば、社内のメールや議事録、チャット、さらには画像や動画、音声データなど。
これらは形式がバラバラで数値化しにくいため、これまで本格的な活用が難しいとされてきました。

しかし、ここには組織の暗黙知やノウハウ、失敗や学びの記録、
顧客の本音や新しい価値創造のヒントが豊富に含まれています。

今や、生成AIの進化により、こうした非構造化データからも意味や価値を引き出すことが可能になってきています。
「企業のナレッジ」が「活用できる資産」へと変わる時代が始まっています。

データドリブンとは ー組織文化の変化ー

「データドリブン」とは、事実(ファクト)に基づいて意思決定を行う、という考え方です。

しかしながら、現場ではまだこうした姿勢に対して抵抗を感じる企業も少なくありません。
「ベテランの経験や現場感覚こそが最大の武器だ」という文化の強い企業ほど、
最初はデータ活用への抵抗も根強いものです。

とはいえ、経営環境の不確実性が高まる中で、
「勘と経験」だけに頼った経営から、客観的なデータに基づく意思決定へのシフトは避けて通れません。

実際に、ある老舗の製造業では、
長年「受注見込みは営業部長のカン」が当たり前となっていました。

一方、競合他社は社内外のデータを活用して在庫・生産を最適化。
結果としてこちらの企業では、過剰在庫や機会損失が目立つようになり
ご相談をいただくに至りました。

この危機感をきっかけに、経営層主導で全社的なデータ活用プロジェクトがスタート。
業務プロセスの可視化やデータ基盤の整備、マインドセットの共有に取り組んでいます。

ただし、気をつけたいのは、「データドリブン」という言葉が独り歩きしてしまうケースです。
実際に、経営方針としてデータ活用を打ち出したものの、
現場にとって意味のない分析や、“数字合わせ”だけのレポートに終始してしまい、モチベーションが下がってしまったという事例も見られます。

「データドリブン経営」とは、単に数字を追うことでも、AIに任せきることでもありません。
事実をもとに、納得感のある意思決定を重ねていく文化そのもの
その定着には、経営層の覚悟と、現場との対話の積み重ねが欠かせません。

生成AI時代のデータ活用 ―非構造化データの価値を活かす-

生成AIの登場は、企業のデータ活用の在り方を大きく変えつつあります。

これまで非構造化データの活用には、「検索しづらい」「分析に手間がかかる」といった理由から敬遠される傾向がありました。
テキストマイニングなどの手法も一部で活用されていましたが、十分に“使いこなされていた”とは言えません。

そんな中で、生成AIは、
自然言語処理・要約・分類・意図抽出といった「人間の思考プロセス」を再現できるため、
膨大なテキストや会話データから瞬時に有用なナレッジを抽出できるようになったのです。

例えば、日々の社内チャットや議事録を自動で生成AIに解析させれば、

「過去の似た案件の議論内容」
「よくある顧客の要望」
「FAQ化が必要なナレッジ」

といった情報を自動で分類・可視化し、検索可能なナレッジとして再利用することができます。

これにより、これまで属人化していたノウハウを全社で共有・活用できる仕組みが実現します。

こうした取り組みは、顧客サポート、商品開発、人事・採用業務、経営企画など、
あらゆる部門に波及しています。

AIは特定の部門だけが使うもの、
ではなく、
全社横断的のナレッジマネジメント基盤として活用が進む時代に入っています。

ナレッジマネジメントの重要性

「ナレッジマネジメント」とは、
組織内に散在する知識・経験・情報を「共有」・「活用」・「蓄積」し、
企業全体の価値創出に結びつけるための手法です。

これまでは「知識の棚卸し」「業務の可視化」「マニュアル化」などが中心で、
どちらかといえば過去の情報を整理し、形式知化する作業が主流でした。

しかし、AIの進化によりナレッジマネジメントは「管理」から「活用」のフェーズへとシフトしています。

例えば、生成AIを活用した「可視化」「自動要約」「FAQ生成」などは、
従業員一人ひとりの情報探索の負担を軽減し、意思決定のスピードを大きく向上させ、働き方そのものを大きく変えています

さらに、ナレッジがリアルタイムに可視化・共有されることで、
現場での成功や失敗も「全社の学び」となり、次の改善やイノベーションへとつながる好循環が生まれます。

生成AIを活用したナレッジマネジメントは、
これからの働き方、組織の在り方そのものを変える鍵になると言っても過言ではありません。

このテーマについては、別のコラムでもさらに深掘りしていきたいと思います。

まとめ

生成AIの登場により、データ活用の可能性はかつてないほど広がっています。
私たちの働き方、そして意思決定の在り方にも、大きな変化が訪れています。

従来の「経験や勘」に頼る経営スタイルから、
「事実やデータ」に基づく意思決定へ
これは単なる手法の転換ではなく、組織文化やマインドセットそのものを進化させる変革です。

今や、構造化データに加え、
これまで見過ごされがちだった膨大な非構造化データの中にも貴重なナレッジが眠っています。

これまで見過ごされてきた情報も「資産」として
活用していくことが重要ということですね。

是非、皆さまの会社でも「AI時代のデータ活用」について
議論してみてください。

AI・デジタル時代にふさわしい「前進する現場」へと変化していきましょう。
本日もGOOD JOB!!

ワークスアイディは、「『働く』をデザインする」をコンセプトに、企業の課題解決をサポートします。

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