こんにちは。ワークスアイディの奥西です。
「課題解決」という言葉が、ビジネスの場で頻繁に使用されています。
企業が直面する課題に対して、迅速かつ適切に対応することは、時代を問わず重要です。
しかし、しばしば問題の表面的な側面にばかり目を向け、本質的な課題を見逃してしまうことがあります。
その結果、
今回は、
私のビジネス経験を基に、主な要因をいくつかご紹介します。
皆様の経験にも共感できる点があるかと思いますので、ぜひ一緒に考えてみてください。
課題の本質を見逃す理由
4つの「ない」
多くの企業が本質的な課題に取り組めない背景には、「4つのない」という制約があります。
- 時間がない
- 人がいない
- スキルや経験がない
- データがない
これらの制約により、企業は目の前の問題に対して
特に、本質的な課題を見極めるには、正確かつ十分なデータと分析が不可欠です。
しかし、組織内でデータが不足していたり、誤ったデータが使用されている場合、
分析が不十分となり、表面的な問題だけが浮き彫りになることがあります。
これにより、根本的な課題が見過ごされてしまうのです。
情報のサイロ化
企業内での情報共有が不十分で、部門ごとに情報が隔離されてしまう
サイロ化が進行すると、全体像を把握することが難しくなり、
結果として表面的な問題解決に終始することが多くなります。
たとえば、ある企業の製造部門が生産効率を追求するあまり、コスト削減を推進した結果、製品の品質が低下してしまった事例があります。
この問題に対処するために、品質向上のプロジェクトが発足されましたが、
プロジェクトの情報が製造現場に共有されず、問題解決には至りませんでした。
このように、情報が特定の部門やプロジェクト内に閉じこもってしまうと、組織全体での適切な対応が難しくなります。
組織の文化や慣習
組織の文化や慣習も、表面的な問題解決にとどまる一因です。
特に、
本質的な目標や目的に貢献しないタスクに時間が費やされがちです。
例えば、多くの企業で行われる「会議」があります。
会議自体は重要ですが、その目的が曖昧で、具体的なアクションプランや
決定事項がないまま終了してしまうケースが少なくありません。
最近では、オンライン会議の普及に伴い、会議に参加しているだけで実際には議論に加わっていないケースが増えています。
これにより、表面的な問題に対する対応にとどまり、本質的な課題が見過ごされることがあります。
正しい問題解決の方法と、よくある間違い
問題を正しく理解し解決するためには、
- 事象:実際に起こっている現象や出来事
- 課題:事象に至る背景や経緯、根本的な問題
- 論点:課題に対する解決策や、対策の選択肢
例えば、メールの誤送信が多いという問題があるとします。
これを3つに分けて考えると、
- 事象:メールの誤送信が多い
- 課題:確認不足、送信先のアイコンが似ている、メーラーに誤送信防止機能がついていない など
- 論点:送信前に確認する機能を入れる、送信後に取消出来る機能を入れる など
となります。
しかし、よくある誤りとして、
今回の場合だと、「メールの誤送信が多い」ということに論点を置いてしまい、
例えば、「謝罪のメールや電話のテンプレートを作る」「誤送信すると厳重注意」など
対策が表面的なものにとどまり、
問題解決のプロセスで、事象だけに囚われると、因果関係を誤って認識しがちです。
表面的なデータや過去の経験に基づいた思い込みが、問題の単純化につながることがあります。
まとめ
本質的な課題を見極め、根本的な解決を図るためには、
4つの「ない」の制約を克服し、サイロ化された情報の共有を促進し、正確なロジカルシンキングを実践することが求められます。
また、組織の文化や慣習も見直すことで、より効果的な問題解決が可能となります。
時間やリソースがかかるかもしれませんが、
本質的な課題に取り組むことで、企業は市場での競争力を高めることができます。
ぜひ、皆様の会社でも「本質的な課題」について議論し、具体的なアクションを取ってみてください。
本日もGOOD JOB!
ワークスアイディは、「『働く』をデザインする」をコンセプトに、企業の課題解決をサポートします。
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